日本女子プロ将棋協会

R E P O R T

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REPORT 2014.04.19

代表理事ごあいさつ

%E5%AE%8F%E7%BE%8E%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E7%94%BB%E5%83%8F.jpg原点を見つめ直して

 日頃より日本女子プロ将棋協会(LPSA)の活動にご理解とご支援をたまわり、まことにありがとうございます。
 新生LPSAとしてスタートし、私が代表理事に就任して約1ヵ月半が経過しました。
 4月に入り、これから当協会が歩むべき基本的な方向性を改めて確認し、これまで掲げていた「協会理念」を見直しました。
 この場を借りて皆さまにご報告申し上げます。
 ファンの皆さまの声を大切にして原点に立ち返り、周囲の方々に共感し応援していただけるような団体を目標に、一歩一歩進んでいく所存です。何とぞよろしくお願いいたします。
<協会理念>
 私たちは、日本の伝統文化である将棋の普及に努め、わが国及び世界の文化振興の発展に寄与することを目指します。
1、 女流棋士としての資質向上、将棋の技術向上を図り、指導方法の研究を深めて、将棋道に精進するプロとして他の模範となる存在になるよう努めます。
2、 さまざまな普及活動のうち、対局を女流棋士の本分として、場を与えられることに感謝し、全力で臨むという責務を全うします。
3、 三つの『わ』を掲げ、老若男女幅広く楽しめる将棋の普及活動を通して、調和の取れた社会づくりに寄与します。
  『和』
  日本の伝統文化である将棋を通じて和の精神を継承し、ファンの方が和むことのできる場を作っていきます。
  『話』
  将棋を盤上の対話ととらえ、コミュニケーションを促進し、社会貢献に努めます。
  『輪』
  ファンの皆さまとの交流を深め、盤上・盤外の輪を日本全国、そして世界に広げていきます。
 LPSA所属女流棋士一同、上記の協会理念に沿って行動し、微力ながら今後の女流棋界の発展の一翼を担えればと念願しております。
 本理念に照らして、昨年来の出来事を冷静に振り返ると、数々の反省点が浮かび上がります。私たち自身、当時の執行部に任せきりにして対局放棄を止められなかったこと。それだけではなく翌期の棋戦に対し、さまざまな背景があったにせよ、明確な出場の意思を示すことをせず、不出場を受け入れてしまったこと。そのことで各方面の皆さまに多大なご無礼を重ねてしまったことなど、無自覚だった行動に悔いが残ります。
 当該棋戦スポンサーさま、日本将棋連盟さまをはじめ、各関係者の皆さま、そして将棋ファンの皆さまに、大変なご迷惑とご心配をおかけしましたことを再度、深くお詫びします。私たちは、対局を交渉の材料にするような過ちはもとより、こうした問題を2度と繰り返さないことを、ここに宣言いたします。
 これからは皆さまのご指導やご助言をしっかりと仰ぎつつ、女性らしい感性を生かした将棋の普及活動、指導法の研究に力を入れ、ひいては女性将棋愛好家の増加、将棋界の裾野を広げる活動に取り組んでいきたいと考えております。
 今後とも、日本女子プロ将棋協会(LPSA)をどうぞよろしくお願いいたします。
   2014年4月19日
              公益社団法人日本女子プロ将棋協会
                           代表理事 中倉 宏美