# --- Kifu for Windows (Pro) V6.32 棋譜ファイル --- 開始日時:2010/07/17 12:00 終了日時:2010/07/17 13:13 棋戦:第37回MondayCup1回戦 持ち時間:0時間15分 消費時間:220▲15△15 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:船戸陽子二段 後手:田中憲太アマ 手数----指手-- *本局は第37回1dayトーナメントMondayCup。船戸陽子二段−田中憲太アマ(マンデーX戦。持ち時間は各15分、使い切ると、1手40秒以内の秒読み。記録係は本多一郎さん。 *振り駒の結果、歩が3枚出て船戸二段の先手に決まった。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 7六歩(77) *船戸二段の戦前の抱負「昨年優勝者として、防衛できるように頑張りたい。マンデーXは強敵。初戦がカギなので頑張りたい」 2 3四歩(33) *田中アマの戦前の抱負「せっかくの機会なので思う存分に暴れたい」 3 5六歩(57) *大内延介九段が得意にしている指し方。後手に馬を作らせるが、手得と持ち角で主導権を握ろうとしている。 4 8八角成(22) *田中アマには能勢さんと石橋四段が☆をつけた。 *能勢予想「実力的には食い込む余地のある☆が最大の惑星。あまり経験したことがない独特な雰囲気の中、自分の力を出し切れるかがポイント。ぜひマンデー生徒代表として、納得の将棋を指して頂きたい(と書くとプレッシャーになりそうだが…)」 *石橋予想「今年の特別出走枠には中年の星ケンタエックスがチャレンジ。王道を往く指し回しは道中の折り合い・ムチを入れるタイミング・末脚どれも申し分なし。プロを押しのけて駆け抜ける可能性は高い。懸念材料は短い持ち時間と秒読みか。時折読みに没頭し腰を落ち着け過ぎてしまうクセがある。本格居飛車当、相掛かり・角換わり・横歩取りなど内枠での小競り合いを得意とする」 5 同 銀(79) *今回のマンデーカップでは船戸二段が一番人気。能勢さんが◎、石橋四段とM記者が○をつけた。 *能勢予想「昨年の覇者◎は、一昨年も石橋に次ぐ準優勝とマンデーカップに執念と相性あり。また3年前の第1期マイナビでは、奇しくも同ブロックに入ったヒロミ、ペコヒメを連破し、居飛車穴熊で3連勝。本戦入りを果たしている。初戦のエックス戦が一番のカギとみるが、よい勝ち方をすれば一気に行く可能性大。昨年に続き本命とするが、昨年ほどの自信はない」 *石橋予想「このレースが適正距離か負けなしのマンデーカップV3を狙う。クイーンマンデーの座は確実か!?強いていえば初戦のエックス戦で講師の本懐を見せられるかがカギ」 6 5七角打 *ゴキゲン中飛車の▲7六歩△3四歩▲2六歩△5四歩の出だしだと、▲2二角成△同銀▲5三角は△4二角と受けられるが、この場合は2四と8四に成れる場所がある。 7 5八飛(28) *事前の能勢チェック「予想の見解でも触れたが、短時間での集中的な爆発力、ハングリーな面は相当なもの。1dayでの対石橋戦の度重なる競り合いを見ると、もっと勝ってもいいと思うのだが…。以前から格下にも負けるポカはある。ただ、マイナビ予選では初戦で清水女流二冠に当たる不運?(敗退)で再びハングリー精神に火がつくか。【好走パターン】戦型自在。軽いというよりはガジガジ流」 8 2四角成(57) *事前の能勢チェック「昨年角落ちで勝利目前まで行った、伊藤動物名人(!)よりも実力的にはかなり上。今年は平手での対戦。指導対局では女流プロと五分以上だが、緊張する場で力を発揮できるか。【好走パターン】居飛車正統派。対振り飛車には急戦が多い」 9 7七銀(88) 10 4二玉(51) 11 4八玉(59) 12 3二玉(42) 13 3八玉(48) 14 6二銀(71) 15 2八玉(38) *開始から2分経過。 16 6四歩(63) 17 1八香(19) 18 5二金(61) 19 1九玉(28) 20 6三銀(62) 21 2八銀(39) 22 1四歩(13) 23 3九金(49) 24 3三馬(24) *開始から3分経過。あっという間に進んでいく。 25 5五歩(56) 26 2二玉(32) 27 6六銀(77) 28 3二銀(31) *田中アマは左美濃の作戦。 29 5九飛(58) 30 2四歩(23) *12時から松尾歩七段が大盤解説を務めている。松尾「馬の守りは金銀3枚ですから、後手は金銀6枚分の囲いです」 31 7七桂(89) 32 7四歩(73) *消費時間は船戸5分、田中3分。 33 5八金(69) 34 2三銀(32) 35 4八金(58) 36 3二金(41) 37 4六歩(47) 38 4四歩(43) 39 3六歩(37) 40 4三金(52) *田中アマはテンポよく指している。まだ3分しか使っていない。 41 3八金(48) *これで穴熊が完成した。 42 2五歩(24) 43 5六飛(59) *▲5七銀〜▲5六銀も考えられたが、△7二飛から動かれるのを気にしたのだろう。 44 2四馬(33) *後手は十分な駒組み。 45 7五歩(76) *松尾「これは微妙な手ですね。というのは放っておいて▲7四歩△同銀となると、△7六歩があるので取り込みにくい意味があります。 46 8四歩(83) *12時13分。消費時間は船戸8分、田中5分。 47 7四歩(75) *大盤では▲7四歩△同銀▲4一角の筋を検討していた。以下は△7二飛▲7五歩△同銀▲6三角成△7一飛が予想された。 48 同 銀(63) 49 5七銀(66) *相手の駒をソッポに、自分の駒を中央に。 50 7二飛(82) *次に△6三銀と引いて飛車利きを通せる。 51 4八銀(57) *船戸二段は玉が固いものの攻撃力不足。どこから手を作るのか。田中アマが前傾姿勢になった。 *松尾「堅い。堅いですね」 52 6三銀(74) 53 7六歩打 *44手目の局面に比べると、後手が歩を駒台に載せた格好。田中アマがうまく立ち回った。 54 9四歩(93) *冷静沈着。非常に落ち着いた一着。 55 6六飛(56) *▲8三角を狙う。△8二飛なら▲7五歩〜▲7六飛のつもり。 56 7五歩打 *▲同歩△同飛▲7六歩△5五飛の横歩取りを狙う。 57 同 歩(76) 58 同 飛(72) 59 4一角打 *後手が動いた瞬間をとらえた。銀取りが受けにくい。 *12時20分。残り時間は船戸二段3分、田中アマ6分。 60 7三飛(75) *船戸二段は前傾姿勢になって考えている。攻め続けるなら▲7四歩△同銀▲5二角成だろう。 61 7四歩打 62 同 銀(63) 63 6四飛(66) 64 6三歩打 *▲6六飛なら△4二金引で良い。▲6五桂があるか。 65 6五桂(77) *△6四歩は▲7三桂不成が銀桂両取り。△7一飛には▲6三角成から暴れられる。 *田中アマは右手で口元を覆った。 *攻め合いになりそうなので、後手は被害を少なくして反撃に移りたい。 66 7一飛(73) 67 6三角成(41) *これで攻めが切れることはなくなった。穴熊の堅さを生かした強襲が決まった。 68 同 銀(74) 69 同 飛成(64) *先手がさばけたが、角銀交換の駒損。まだまだこれからの勝負だ。 70 7九飛成(71) 71 5四歩(55) *単に▲5三桂成は△同金▲同龍に△5七歩▲同銀△7五角(龍銀両取り)の反撃があった。 *▲5四歩は△同歩なら▲5三桂成と攻めたときに△5七歩がない。 72 同 金(43) 73 5三桂成(65) 74 同 金(54) 75 同 龍(63) *田中アマはここから1手40秒の秒読み。 76 7五角打 *攻防のラインに角を置く。 77 5五龍(53) *△9九龍や△4六馬を防いでいる。 78 5七歩打 79 5九歩打 *船戸二段は堅さをキープする。 80 5八歩成(57) 81 同 龍(55) *目まいがするような堅さだ。 *先手玉を詰まそうとするのは非常に長い道のりだ。 82 4六馬(24) *馬を攻めに使ったが、▲4三歩の攻めを誘発した意味もある。勇気のある手だ。 83 3七銀打 *密度がすごい。 *船戸二段も秒読みだ。 *田中アマは頭をかいた。 84 5七歩打 *龍を押さえ込んだ。▲3七銀打では▲5二龍と使うほうが良かったか。 85 4九龍(58) *横4×縦3の密集穴熊。しかし、先手は戦力がない。 86 7三馬(46) *田中アマは△9九龍〜△9七角成と丁寧にポイントを稼いでゆっくり指したい。 87 6五金打 *船戸二段は戦力不足。 88 4二角(75) 89 4六歩打 *△4五桂を消したが、先手からは攻めが難しい。 90 9九龍(79) 91 5七銀(48) *駒割は角桂香と金銀の交換となっており、後手が駒得している。 92 3三桂(21) *▲4五歩を受けつつ、玉頭への戦力を足した。 93 5八龍(49) *先手の龍はモグラ(土竜と書く)のようだった。日の光を浴びたい。 94 5一香打 *盤を真っ二つにするかのような威力ある下段香。 95 5六銀(57) *5四に歩が打てない。仕方のない手。 96 9七角成(42) *△5一香は先手の駒を押さえた受けの手。よって、銀を取らないほうが良い。 *△5六香は先手の望んでいる手だ。 97 7四歩打 98 8二馬(73) 99 4七龍(58) *松尾「形勢は後手がだいぶいいですね」 100 8七馬(97) 101 6六歩(67) 102 6九馬(87) 103 5八歩(59) 104 5七歩打 105 同 龍(47) *あっという間に指し手が進んでいく。記者は指し手入力だけでいっぱいいっぱい。 106 6四歩打 107 5五金(65) *7五に行くようでは切ない。とにかく5一香に駒を取らせたい。 108 7九馬(69) 109 4七龍(57) 110 5五香(51) 111 同 銀(56) *駒の損得は銀と角桂の交換となっている。 112 6五歩(64) *8二馬を使う本筋の手。 113 4四銀(55) 114 5四金打 *盤面を制圧しようとする手。▲5六龍に△5五歩を用意した意味も。 115 3三銀成(44) 116 同 金(32) *ついに後手が角得。 117 7七龍(47) 118 5五馬(82) *遊び駒の活用。田中アマは落ち着いて指している。 119 7三歩成(74) *△同桂には▲7四龍から▲6三龍と使う。 120 同 桂(81) 121 4七桂打 *馬取りだけでなく、将来▲3五歩を見ている。 122 6四馬(55) 123 5七香打 124 5五歩打 *田中アマの丁寧な受け。 125 同 香(57) 126 同 金(54) 127 同 桂(47) 128 同 馬(64) *船戸二段の戦力が少なくなってきた。 129 4五金打 130 6四馬(55) 131 6五歩(66) *船戸二段はここ数手ノータイムが続いている。 132 同 桂(73) 133 7二龍(77) 134 3二銀打 *絶対に負けないという指し回し。次に△4四歩と打てば完封。 135 6六歩打 *桂を捕獲。しかし、△4四歩が見えている。 136 4四歩打 *田中アマは駒得を拡大するだけで勝勢になっていく。 137 6五歩(66) 138 同 馬(64) 139 6一龍(72) *△9二馬なら▲5四金と逃げられる。 140 4三馬(65) *堅い。序盤の馬付き左美濃と同じ堅さが戻ってきた。 141 9一龍(61) 142 4五歩(44) *12時49分。早いペースで指し手が進む。 *現状は後手の角得。 143 5七香打 *▲4五同歩で▲4四桂の拠点を作る手もあったが、△4六桂を気にしたのだろう。 144 5四歩打 *田中アマは△6八馬〜△5八馬を間に合わせたい。 145 4五歩(46) 146 5三桂打 147 4四桂打 148 4五桂(53) 149 3二桂成(44) 150 同 金(33) *銀冠が非常に美しい。 *▲4六銀は後に△2六歩からの攻めがある。 151 4六銀(37) 152 5七桂(45) *田中アマは146手目△5三桂から決めに出ている。 153 同 銀(46) *急所の筋は△2六歩▲同歩△2七歩▲同銀△1五桂。 154 5五歩(54) *△5六歩▲同銀△4六馬を狙う。 155 9三龍(91) *船戸二段は前傾姿勢で闘志十分。 156 9七馬(79) *馬を自陣に利かしながら、9九龍の横利きも通している。 157 4六銀(57) 158 4八歩打 *小技を利かす。12時55分、田中アマが上着を脱いだ。 159 同 金(38) 160 5六桂打 *△2六歩も指したい筋だったが、後で▲2四歩の反撃を嫌った。 161 3八金(48) 162 4八歩打 *1枚1枚駒をはがしていくつもり。 163 4四歩打 164 同 馬(43) *△4九歩成からの攻めを間に合わせれば勝てる。 165 4五歩打 *慌てた手つきで歩を打った。 166 7一馬(44) 167 7三龍(93) 168 7二歩打 *終盤で後手を引くのはつらい。 169 6三龍(73) *▲4四桂にすべてをかける。 170 5三金打 *龍取りと同時に▲4四桂を受けている。 171 7四龍(63) 172 4九歩成(48) 173 7九歩打 174 3九と(49) 175 同 金(38) 176 7三香打 177 6五龍(74) 178 7九龍(99) 179 6九歩打 *船戸二段。必死に受ける。△4七歩や△6一香などが有力。 180 6四金(53) 181 6七龍(65) 182 7五馬(97) *△4八桂成を狙っている。 183 4四桂打 *180手目△6四金では△2六歩が有力だったようだ。 184 3三金(32) 185 7六歩打 186 7四馬(75) *丁寧に丁寧に。 187 3五歩(36) *暴れるならここの筋。 188 同 歩(34) *松尾「なかなか終わらない展開になってきました。田中アマはかなり受け将棋。手堅い棋風ですね」 189 7五銀打 *船戸二段は攻めが難しい局面。ため息をつきながら銀を打った。 190 同 金(64) 191 同 歩(76) 192 8五馬(74) *7一馬が頑張っているので、6七龍が6一や6二に侵入できない。 193 6四龍(67) *▲3四歩△同銀▲3二金△同金▲同桂成△同玉▲3四龍が決まれば逆転だ。 194 7五馬(85) *龍を攻めに使わせてはいけない。 * *※ここは△2六歩が良かった。それなら先手陣は手が伸びない形だ。田中アマは7九龍を活用させたかったという。 195 同 龍(64) *逃げているようではダメ。 196 同 香(73) *先手は▲4二金、▲3二歩、▲3四歩が攻め手として見える。 197 4二角打 198 4三金打 *▲2一金△同玉▲3三角成の筋を受けている。 *田中アマは△6九龍を間に合わせたい。 199 5一角成(42) *攻めが遠ざかったが、▲3二歩〜▲4一馬を見せている。 200 6九龍(79) *ついに200手。 *待望の一着。 201 3四歩打 *焦点の歩。どれで取るか悩ましい。 202 同 銀(23) 203 4一馬(51) *▲3二金を見ている。 204 2三銀打 *ヘルメットをかぶる。 *△4四金▲同歩△4七桂も考えられた。 205 3二歩打 *後手玉に詰めろがかかった。 *△1三玉から△2四玉でどれだけ耐えているか。 206 同 銀(23) *※▲3二歩に△同金が良かった。▲同桂成△同銀と馬取りにできた。 207 同 桂成(44) 208 同 金(33) *田中アマはさっぱりさせる展開を選らんだ。 209 2四金打 *7一馬が利いていたので、▲4四歩とは突けなかった。 210 3一桂打 *方針はぶれず、徹底的に受けまくる。 * *※△4七桂が良かったようだが、攻め合いは田中アマの本意ではない。ここは少し紛れている。 211 3三歩打 *松尾「これは嫌な展開になりつつありますね」 212 同 金(43) 213 同 金(24) *△同玉は▲4四金、△同金は▲4二銀がある。 214 同 金(32) 215 4二銀打 216 3二金打 *時刻は13時10分。 217 3三銀(42) 218 同 金(32) 219 4二金打 *後手に金がなく、食らい付かれた格好だ。 220 2三玉(22) *玉の早逃げだったが、4一馬が利いている。船戸二段が「あっ」と言って4一馬で2三玉まで指をさした。田中アマは読みの中でエアポケットに入っていたようだ。 *劇的な決着となった。終局時刻は13時13分。 221 反則勝ち まで220手で先手の反則勝ち