# --- Kifu for Windows (Pro) V6.32 棋譜ファイル --- 開始日時:2010/07/17 16:00 終了日時:2010/07/17 17:04 棋戦:第37回MondayCup準決勝 持ち時間:0時間15分 消費時間:165▲15△15 場所:駒込サロン 手合割:平手   先手:船戸陽子二段 後手:渡部愛TJP 手数----指手-- *本局は第37回1dayトーナメントMondayCup。船戸陽子二段−渡部愛TJP戦。持ち時間は各15分、使い切ると、1手40秒以内の秒読み。歩が4枚出て船戸二段の先手に決まった。記録係は松本宏一さん。両者、大橋流で並べる。渡部TJPはうつむいて作戦を考えている様子。 *松尾歩七段と松尾香織初段の夫婦が大盤解説している。 *(棋譜・コメント入力=銀杏) 1 7六歩(77) *船戸二段は1974年4月23日、東京都渋谷区出身。 *LPSA番号 18 *居飛車・振飛車何でも指しこなす早見えの攻め将棋。 *2008年7月にLPSAに入会。翌8月の1dayトーナメント「マンデーカップ」で優勝するなど活躍を見せている。 *教室「マンデーレッスン」の講師を第1期から務める。 2 8四歩(83) *渡部愛ツアー女子プロは1993年(平成5年)6月26日生まれ。北海道帯広市出身。 *血液型はB型。得意戦法は振り飛車、目標は女流タイトル獲得。 *アマ時代の主な戦績に第40期女流アマ名人戦準優勝、第46期赤旗名人戦全国大会予選通過、第1回女子アマ王位戦第3位などがある。 3 6六歩(67) *ヨウコソムリエールは、能勢さんが◎、石橋四段とM記者が○をつけていた。 *ドサンコマナムスメはM記者が◎、能勢さんとM記者が▲をつけていた。 *実力者が勝ちあがった印象だ。 4 3四歩(33) 5 5六歩(57) 6 6二銀(71) 7 6八銀(79) 8 5四歩(53) 9 6七銀(68) *これだと矢倉にはならない。 10 5二金(61) 11 9六歩(97) *態度を決めない指し方。 12 8五歩(84) 13 7八金(69) *▲7七角は△3二銀から△3一角を嫌った。 14 4二銀(31) 15 4八銀(39) 16 3二金(41) 17 4六歩(47) *雁木なのか、右玉なのか。場合によっては中飛車もありうる。 *消費時間は船戸1分、渡部2分。 18 4一玉(51) *カニ囲いを作る。 19 3六歩(37) 20 8六歩(85) 21 同 歩(87) 22 同 飛(82) 23 5七銀(48) *船戸二段は雁木にするつもりだ。 24 8二飛(86) 25 8七歩打 *ここから△3三銀〜△3一角だと、8筋の歩交換で手得するチャンスを逃したことになる。 *△4四歩〜△4三金右〜△3一玉のつもりか。 26 6四歩(63) 27 5八金(49) 28 7四歩(73) 29 6九玉(59) *「▲4七金〜▲3七桂〜▲2九飛〜▲4八玉という陣立てもなくはないです。▲6九玉は攻めの形を作るつもりです」と松尾歩七段。 30 6三銀(62) 31 3八飛(28) *△6三銀にノータイムで着手。消費時間は船戸2分、渡部6分。 32 7三桂(81) *△6三銀・△7三桂型は銀桂の良い使い方。 *銀が▲7五歩の筋を受けている。 33 3五歩(36) 34 同 歩(34) 35 同 飛(38) *「あまり見かけない将棋です」と松尾歩七段。 36 4四歩(43) *△6五歩の攻め合いもあった。 *▲同歩なら△8八角成▲同金△4四角で決まる。 *△4四歩は、ここしばらく攻めに手をかけていた方針とは合わない意味はある。 37 3九飛(35) 38 4三金(52) 39 4九飛(39) *1歩持って攻撃力を上げてから4筋を狙う。 40 5三銀(42) *「流れ矢倉」と呼ばれる陣形。現代では珍しい。 *△3三銀だと、2二角が使いにくいことがデメリット。 41 4五歩(46) 42 同 歩(44) 43 同 飛(49) *ドンドン前に出る船戸二段。 44 3一玉(41) 45 4九飛(45) 46 4四歩打 47 4六銀(57) *2歩持って先手は十分な形。 48 1四歩(13) *△1三角のさばきを含みにして大きな手。 49 1六歩(17) *残り時間は船戸11分、渡部TJP4分。 50 9四歩(93) 51 7九玉(69) *松尾歩七段「これは微妙なところ」 *松尾香織初段「6九のほうがいいのですか」 *歩七段「将来、△9五歩▲同歩△9七歩▲同香△9六歩▲同香△8六歩などの端攻めに近づく意味があります」 52 8五飛(82) *△2五飛の揺さぶりを見せた。 53 6五歩(66) *角筋を通しつつ△2五飛を受ける。 54 同 歩(64) 55 6八金(58) *渡部TJPは残り1分を切った。船戸二段は残り10分。 *時間も勝負のうちだ。 56 9五歩(94) *歩が入ったので、狙いの攻めを敢行。 57 同 歩(96) 58 9七歩打 *「3歩持ったら端に手あり」の格言通り。 59 3七桂(29) *松尾歩七段「6五の位は大きい。△6六香などの攻めや、角がいなくなれば△6六歩があります」 *ここで渡部TJPは秒読みに入った。 60 6六歩(65) *大きな位を突き捨てた。どのような攻めを狙っているのか。 61 同 角(88) 62 9五香(91) *△3六歩は▲7七桂△8一飛▲2五桂で逃げられる。 63 9六歩打 64 同 香(95) 65 9七桂(89) *大盤では後手が変調ではないかと見られている。 *先手が楽になったという。 66 8一飛(85) 67 9三角成(66) *聞き手は松尾香織初段から石橋幸緒四段に代わった。 68 9七香成(96) 69 同 香(99) *後手が忙しい局面。どのように手をつなげていくのか。 70 8五桂(73) 71 9四香(97) *松尾七段「ここは1手かけたくなかったような」 72 6六歩打 73 同 銀(67) *△4五歩をどこかで切り札にしたい。 74 9七桂成(85) 75 3三歩打 *当たりを強くする。△同角や△同金寄に▲2五桂がより厳しくなる。 76 同 角(22) *後手としては角を動かして、玉を広くできた意味がある。 *船戸二段は残り6分。 *▲2五桂△2四角▲3三歩が検討されている。以下△同桂▲同桂成△同金直▲2五桂△3四金と進められている。3二金を上に逃がすことで▲3三歩が当たりにならないようにする手順だ。 77 3六香打 *3分以上考えて指されたのは▲3六香だった。△3四歩に▲3五歩のつもりか。 78 3四歩打 *「ここで▲3五歩は着実ながら攻め足が遅いです」と松尾七段。 *以下△8七成桂は▲8二歩なので、△8六歩▲同歩△同飛と馬から逃げる順が調べられている。 79 2五桂(37) 80 2四角(33) 81 3三歩打 82 同 桂(21) *「△3三同桂より△4二金寄がよかったかな。でも、拠点を残すのはイヤだったのでしょう」と松尾歩七段。 83 同 桂成(25) *船戸二段は後手陣を薄くしてから▲3五歩のつもりのようだ。 84 同 金(43) 85 2五桂打 *船戸二段、残り1分30秒。 86 6七歩打 *際どく利かす。▲同金直と取らせれば△8七成桂から△7八成桂のような攻めが厳しくなる。 87 3三桂成(25) *激しい。すごい攻め合いになった。 88 6八歩成(67) 89 同 玉(79) *△3三金にどうするのか。 90 6七歩打 91 同 玉(68) *渡部TJPは△6七歩と王手をかけたが、角筋からそれてしまった意味もある。 *松尾歩七段も「良いか悪いか分からない」と言う。 92 3三金(32) 93 3五歩打 *激しいたたき合いとなった。 *△4三金▲3四歩△3二歩が予想されている。△4三金は軽い早逃げの手筋。 94 6五歩打 *攻め合いに出た。▲3四歩もあるようだ。 95 同 銀(66) 96 7三桂打 *激しい寄せ合いに。ここで船戸二段は秒読みに入った。 97 3四歩(35) *△6五桂は9三馬が利いて詰めろではなさそうだ。 98 4三金(33) 99 3三歩成(34) *「先手はやることは決まっていてわかりやすいです」と松尾七段。 100 同 角(24) *終盤なので守り駒の金を残して受けた。 101 同 香成(36) *渡部TJPは左手を口元に当てて考えている。 *船戸二段も右手を口に当てている。 102 同 金(43) 103 3四歩打 *とにかくここが急所。 104 3二金(33) *△同金は▲3九飛や▲4三角があった。 105 3三金打 *露骨に打ち込んでいく。 *大盤解説会の聞き手は中倉宏美二段に。 106 6五桂(73) *9三馬が利いて、先手玉はまだ大丈夫。 107 3二金(33) 108 同 玉(31) *「パッと見ではどちらがいいかわからないです」と松尾七段。▲3九飛が有力。 109 3三歩成(34) 110 同 玉(32) 111 3九飛(49) *船戸二段は王手をかけてから飛車を転換した。 112 3四歩打 113 3五歩打 *これが詰めろかどうか。 114 4七金打 *△5八銀▲6六玉△6七金▲同金△同銀成▲同玉△8七飛成以下の詰めろ。 115 3四歩(35) 116 4二玉(33) *▲3三歩成△5一玉でどうか。 117 3三歩成(34) 118 5一玉(42) *▲8四角や▲9五角が攻防になるか。 *「これ、相当際どいですね」と松尾七段。 119 9五角打 *こちらから。6八や7七に利かす。 120 6二桂打 *6筋に歩を打てるように桂合い。 121 4八金打 *秒に追われて受けたが、後手は楽になった。 *しかし、△4六金が詰めろになっていそうだ。 122 4六金(47) 123 4三と(33) *開き直って勝負。 124 5五桂打 *詰ましに出た。終局近し。 *※ここでは△6四香と詰めろをかけるのが確実だった。▲3一飛成も合駒すれば後手玉は詰まない。 125 同 歩(56) 126 5六銀打 *上部を押さえる。▲6六玉は△5七銀打▲同金△同銀不成▲6七玉△5六金まで。 127 5八玉(67) 128 5七銀打 *遠く、9三馬が利いているので注意が必要。 129 6九玉(58) *▲4九玉は△3六香が攻防手になっていた。 130 7七桂(65) *※△6八歩なら後手勝機十分だった。▲同角△同銀成▲同金△2五角で、4三とをひっこ抜けた。 131 同 角(95) *この駒が利いていた。 *ここで△8七成桂のつもりか。 132 8七成桂(97) *▲3一飛成は△4一香なので、後手玉に詰みはない。 133 3一飛成(39) 134 4一香打 *先手玉は△7八成桂からの詰めろ。 135 5七金(48) *詰めろ逃れ詰めろかどうか。 136 7八成桂(87) 137 同 玉(69) *先手玉を詰ますのは簡単ではない。 138 6七金打 139 同 金(57) 140 同 銀成(56) 141 同 玉(78) 142 5七金打 143 同 馬(93) 144 同 金(46) 145 同 玉(67) 146 1三角打 *ドンドン進んで王手龍取りがかかった。 *ただ、△3一角と取っても先手玉が詰めろかどうか。 147 3五桂打 148 3一角(13) *攻守は逆転。 *▲7三桂が厳しそうだ。 149 7三桂打 *▲6一金△同飛▲同桂成△同玉▲8一飛以下の詰み筋がある。これは厳しい。 150 3七飛打 151 4七金打 *手堅く受ける。 152 3五飛成(37) 153 6一金打 *詰ましに出た。 154 同 飛(81) 155 同 桂成(73) 156 同 玉(51) 157 9一飛打 158 7一桂打 159 7三桂打 160 7二玉(61) 161 8一飛成(91) 162 7三玉(72) 163 8四銀打 164 6四玉(73) 165 6五歩打 *以下△同玉▲6六金△6四玉▲6五銀までの詰み。渡部TJPの投了となった。終局時刻は17時4分。 *松尾歩七段は「決勝にふさわしい熱戦でした。対局の緊迫感が伝わったのではないかと思います」と総評を述べた。 *船戸二段は「おととい(マイナビ女子オープンで)ひどい目にあったけど、またやる気が出てきました。今日は2局以上指せたら全部違う戦型で指そうと思っていた。それで優勝できてうれしい」と優勝の喜びを語った。 166 投了 まで165手で先手の勝ち