# ---- Kifu for Windows V6.29 棋譜ファイル ---- 開始日時:2010/08/08 10:45 終了日時:2010/08/08 11:50 棋戦:第4回日レス杯準々決勝 持ち時間:0時間40分 消費時間:82▲38△23 場所:新宿・京王プラザホテル 手合割:平手   先手:山下カズ子五段 後手:新藤仁奈アマ 手数----指手-- *山下カズ子五段−新藤仁奈アマ *対局場は東京・新宿「京王プラザホテル」の43階。持ち時間はチェスクロック使用で各40分。時間を使いきると一手60秒の秒読みに入る。 *振り駒の結果、歩が5枚で山下五段の先手となった。 *10時47分、両者とも大橋流で駒を並べ終えた。 *(棋譜・コメント入力=東湖) 1 2六歩(27) *おそらく新藤さんは振り飛車にしてくるだろう。一方の山下の対応が注目。会場で配られていたパンフレットでは「山下の右四間飛車ではないか」と予想されていた。 2 3四歩(33) *新藤仁奈(しんどう・にな)さんは群馬県渋川市立子持中学校3年生。2007年の小学生女流名人。2009年、女流アマ名人、中学生女子名人。得意戦法は振り飛車。趣味は絵・マンガを描くこと、散歩。得意科目は数学・美術・社会。 3 2五歩(26) *(やました・かずこ)1946年12月8日生、石川県鹿西町出身。LPSA番号は3。1972年女流1級、1988年女流五段。1974年の女流棋士制度創設に伴い、女流初段として第1期女流名人位戦(報知新聞社主催)に参加。1977年、第4期女流名人位戦で初タイトル。以降、第7期まで女流名人位を防衛した。四間飛車・中飛車を得意し、詰将棋創作も手がけている。趣味はパズル。 4 3三角(22) *新藤さんは1回戦で鹿野圭生初段、2回戦で大庭美樹初段を下して準々決勝進出。ともに戦型は相振り飛車だった。 5 7六歩(77) *山下は2回戦で島井咲緒里初段と対戦した。島井の四間飛車穴熊に金銀4枚の左美濃で対抗。穴熊を見事に攻東京略して準々決勝に駒を進めた。 6 4四歩(43) *対局場は京王プラザホテルの43階。実に素晴らしい眺望で、東京一円を見渡すことができる。東京は関東平野の上にあるのだと実感する一瞬だ。 7 4八銀(39) *大盤解説は木村一基八段が担当。聞き手は中倉宏美女流二段。大盤解説の模様は中継ブログ、もしくは以下のURLからご覧いただけます。 * *http://www.ustream.tv/channel/lpsa 8 3二銀(31) *本日の開会式での新藤さんの挨拶 * *「とても緊張していて、将棋を指すどころではありません(会場笑)。緊張しないよう気をつけて、良い将棋を指したいと思います。よろしくお願いします」 9 5八金(49) *本日の開会式での山下五段の挨拶 * *「おはようございます。今日はチェスクロックを押し忘れないよう気をつけて頑張りたいと思います(会場笑)。よろしくお願いします」 * *山下のコメントは2回戦の島井咲緒里初段との対局、125手目のことを指しているのだろう。 * *【日レス2回戦 対島井戦】 *http://shogi-broadcast.com/kifu/nrs4_2-5.html * 10 4三銀(32) *早めの銀上がりで向かい飛車の香りがする。 11 6八玉(59) 12 2二飛(82) *新藤さんは向かい飛車に構えた。 13 7八玉(68) 14 3二金(41) *向かい飛車は、飛車交換となった場合に隙なく構えなければならない。△3二金は将来の飛車の打ち込みに備えている。 15 9六歩(97) 16 3五歩(34) *端の挨拶は無視。実際の挨拶を無視することは、年齢の差を考えてもあり得ないが、こと将棋に関しては、その限りではない。 17 1六歩(17) *山下は落ち着いた色のスーツスタイル。胸にはLPSAのバッチ。 18 1四歩(13) *新藤さんは中学校の制服姿。メガネの赤いフレームがポイントで映えて見える。 19 7七角(88) 20 2四歩(23) *新藤さん、居玉のままでいきなり突っかけた。 21 同 歩(25) *これは取る一手。 22 同 飛(22) *飛車交換を挑む。▲2五歩は飛車を引かれた後に△3四銀と繰り出してくる。▲2六歩と我慢するか。 23 同 飛(28) *飛車の打ち込み場所は先手陣の方が多いが、山下は飛車交換を受けて立った。 24 同 角(33) 25 2八飛打 *自陣に飛車を手放した。攻めというよりは、後手からの△2八飛の打ち込みに対応した手だろう。 26 2三歩打 *新藤さんの手元にはピンクのミニタオル。 27 8八玉(78) 28 3三角(24) 29 7八銀(79) *左美濃に構える。9六の端歩を活かしている。 30 5四銀(43) 31 6六歩(67) 32 4五歩(44) *早指し戦とはいえ、両者とも決断が早い。 33 6七金(58) 34 6四歩(63) 35 5六歩(57) *消費時間は▲山下五段10分、△新藤さん5分。 36 6二玉(51) *ここで居玉を解消。先手が飛車を手放しているので、比較的自由に駒組みできそうだ。 37 4六歩(47) 38 同 歩(45) 39 2五飛(28) *▲3五飛と歩をかすめ取る狙い。△4四角なら▲6五歩と勝負か。 40 7二玉(62) *もっとも▲3五飛なら先手陣に飛車の打ち込み場所ができる。後手は▲3五飛とされるのは大歓迎だ。 41 3五飛(25) 42 2八飛打 *「新藤さんがリードしていますね。▲9六歩が少し甘かったかもしれません。山下さんはチェスクロックに気を取られちゃったかのかも」(木村八段) 43 5九銀(48) 44 2九飛成(28) *先に駒得を果たして龍も作ることが出来た。△4七歩成も残っている。後手の懸念は玉形だが、飛車の成り込みを許さなければ凌げそうだ。 45 5五歩(56) 46 6三銀(54) *新藤さんは△4三銀と△6三銀の比較で少し時間を使った。 * *山下は腕組みをして長考している。 47 4五飛(35) *▲4一飛成を狙う。△4七歩成の備えにもなっている。一手前の△6三銀で△4三銀なら飛車成は無かったが凌げると見ているのだろうか。 48 5一金(61) *新藤さんは数分時間を使った。 49 4四歩打 50 4二金(51) 51 8六角(77) *ここで大盤解説の中継が入る。駒得と龍が大きく、先手大優勢の見解。 *山下は苦しい。大きくため息をひとつ...、そして手持ちのハンカチで顔を覆った。 52 5二桂打 *得した駒を自陣に投入する。6四の地点を補強して、絶対負けませんと言う手か。 53 7七桂(89) 54 1九龍(29) 55 9五歩(96) 56 2四角(33) *「▲9五歩は、いつでも突ける不急の一手です。▲9五歩△2四角の交換は後手が得しました。後手は次に△3三桂が厳しいです」(木村八段) 57 9四歩(95) 58 同 歩(93) *新藤さん、ほぼノータイムで△同歩。 59 9三歩打 *先手は端で手を作っていきたいが歩が足りない。 60 8四香打 *▲7五角は△7四歩。△9七角は端攻めを逆用された形になってしまう。 61 9四香(99) *ええい、ままよ。角を見捨てて突入する。 62 8六香(84) 63 同 歩(87) 64 3三桂(21) *ここで木村八段推奨の手が回ってきた。 65 4三歩成(44) 66 4五桂(33) 67 3二と(43) 68 4七歩成(46) *新藤さんが踏み込んで駒の取り合いになった。しっかりと速度計算をしたのだろう。 69 7九香打 70 9六歩打 71 8七金打 *山下は頑張る。何とか凌いで、後手玉を左右挟撃の形に追い込みたい。 72 5七と(47) 73 4二と(32) 74 6七と(57) 75 5二と(42) 76 9七金打 *これは詰みがありそうだ。新藤さん、読み切ったか。 77 同 金(87) 78 同 歩成(96) 79 同 玉(88) 80 9六歩打 81 同 玉(97) 82 9九飛打 *ここで山下五段は投了した。終局時刻は手元の時計で11時50分。消費時間は▲山下五段38分、△新藤さん23分。 * *序盤の機敏な仕掛けでリードした新藤さんの快勝だった。勝った新藤さんは、同時対局中の「中井広恵六段−渡部愛TJP戦」の勝者と決勝進出を争う。その準決勝は本日14時対局開始となる。 *対局後、大盤解説場にもどった両者。山下五段は序盤の錯覚を悔んでいた。新藤さんは準決勝への抱負として「中井さん、渡部さん、どちらが勝ち上がっても勉強になりますので楽しみです」と語った。 * *なお△9九飛以下は、▲9七桂△9五金▲8七玉△7七と▲同銀△8九飛成▲8八銀△9八角▲7七玉△8六金▲同玉△8八龍▲9六玉△9五歩▲同玉△8四銀▲9六玉△8七龍の詰み。 83 投了 まで82手で後手の勝ち