# --- Kifu for Windows V6.36 棋譜ファイル --- 開始日時:2010/08/08 14:00 終了日時:2010/08/08 15:50 棋戦:第4回日レス杯準決勝 持ち時間:0時間40分 消費時間:119▲40△40 場所:新宿・京王プラザホテル 手合割:平手   先手:石橋幸緒天河 後手:中倉彰子初段 手数----指手-- *準決勝第1局▲石橋幸緒天河−△中倉彰子初段戦。事前に行われた振り駒は歩が3枚で石橋の先手に決まった。 *対局開始は14時から。持ち時間はチェスクロック使用で各40分、使い切ったら1分の秒読み。隣では同じく準決勝の中井六段−新藤仁奈アマ戦が行われている。 * *(棋譜・コメント入力=桜木) 1 7六歩(77) *大庭美夏1級が開始を宣言。「お願いします」の一礼のあと石橋は角道を開けた。 2 3四歩(33) *慎重に時間を使って、中倉は角道を開けた。 3 9六歩(97) *早くも端歩。△4四歩には相振り飛車にするつもりだろうか。中倉がしばらく考えている。 4 9四歩(93) 5 2六歩(27) *石橋幸緒(いしばし・さちお)天河は1980年11月25日生まれ。東京都小金井市出身。5月にLPSA代表理事に就任、先頭に立って運営にあたることになった。93年10月、女流2級。19歳で初タイトルの女流王将を獲得。2004年9月、女流四段。10年3月、LPSA公認棋戦の第2期天河戦で天河位を奪取。書道は師範格で「開雲」の号を持つ。座右の銘は「万物生きてこそ光り輝く」。趣味は野球観戦(ベースボールエキスパート1級)と競技麻雀。 6 4四歩(43) *中倉彰子(なかくら・あきこ)初段は1977年3月2日生まれ。東京都府中市出身。堀口弘治七段門下。LPSA番号11。6歳のころ将棋を始め、1991・92年に女流アマ名人戦で連続優勝。居飛車・振り飛車ともに穴熊を得意とする。イベント司会などで活躍し、自身のホームページ「positive-girls.net」の名が表す通り、"ポジティブ"が合言葉。妹の中倉宏美女流初段とともに、姉妹棋士として映画「とらばいゆ」(2002年大谷健太郎監督)のモデルとなった。座右の銘は「苦しいときは進歩しているとき」。趣味はテニス、絵画鑑賞、英会話。夫は日本将棋連盟棋士・中座真七段。 7 4八銀(39) *前回優勝者の石橋は準々決勝からの登場。その対局はアマチュア招待選手鈴木悠子さんに詰みを逃してもらっての辛勝だった。 8 4二銀(31) *四間飛車にすると思いきや△4二銀。 *中倉は初戦で林葉直子さんと対戦。林葉さん15年ぶりの対局とあって大勢の報道陣が詰めかけた。中倉は林葉さんの石田流に左美濃で勝ち切った。 *午前の準々決勝では四間飛車で船戸二段を下している。 * 9 5六歩(57) 10 8四歩(83) *すっかり振り飛車党の中倉だが、本局は居飛車に。 11 6八銀(79) *本トーナメントのスポンサーである日本レストランシステム株式会社は多業態型レストランチェーンの経営、輸入業および輸入品の販売で全国で愛される食品を提供している。スパゲッティの「洋麺屋五右衛門」やハンバーグ&ステーキの「俵屋」などでおなじみだろう。 *http://www.n-rs.co.jp/ 12 8五歩(84) *日レスインビテーションカップはトーナメント形式のPSA公認棋戦で、今回が4期目。過去3回の優勝者は中井、中井、石橋。ほかに天河戦がタイトル戦形式のLPSA公認棋戦で、石橋が天河保持者だ。月1サイクルの1dayトーナメントがLPSA準公認棋戦という位置づけだ。 13 7七銀(68) *大盤解説場にはゲストとして林葉直子さんが登場。聞き手の船戸二段とのトークショーを展開している。 14 5二金(61) *林葉「ようこちゃんはどうだったの?」 *船戸「この彰子さんに負けました。林葉さんの仇を取ることはできませんでした」 *林葉「あはは」 15 7八金(69) 16 5四歩(53) 17 7九角(88) *序盤の駆け引きがあったが、矢倉模様の進展に。9筋の突き合いが珍しい。 18 3三銀(42) 19 3六歩(37) 20 3一角(22) 21 6九玉(59) 22 4三金(52) 23 5八金(49) 24 3二金(41) *△4二玉〜△3二玉の早囲いのルートもあったが、手堅く金を上がる。 25 6六歩(67) 26 4一玉(51) 27 3七銀(48) 28 7二銀(71) *棒銀の狙い。△8三銀〜△8四銀〜△9五歩で9筋の突き合いを直接とがめるつもり。 29 3五歩(36) 30 同 歩(34) 31 同 角(79) *歩を交換しながら玉の入城ルートを作った。ただ端に近づくと棒銀の総攻撃を浴びそうだ。 32 8三銀(72) 33 3六銀(37) *▲3六銀は▲4六角と引いたときに角頭を守る好形。 34 8四銀(83) 35 8八銀(77) *△9五歩▲同歩△同銀の端攻めを警戒した手。以下▲同香△同香は、3一角も利いていて端が破れている。 36 6四角(31) *機敏なのぞき。▲4六角は△同角▲同歩△3九角がある。▲8八銀と引いたので△6六角成が生じている。 37 1八飛(28) 38 9五歩(94) *備えたところに。中倉は強気。 *△3一玉と囲う順や、△8六歩と歩交換する順も考えられた。8筋の歩を切れば△8五銀と進出できる。 39 同 歩(96) 40 同 銀(84) *△同銀が手筋。▲同香△同香▲9七歩は△9三香と足す手や、△3四香が残る。 *後手陣は△7四歩と突いていないので角筋で狙われる心配がない。 41 4六角(35) *角をぶつけて、石橋は席を立った。 42 同 角(64) *消費時間は石橋16分、中倉17分。 43 同 歩(47) *手順に歩をのばして味がよい。次は▲4五歩と自然に仕掛けることができる。▲7一角が狙い目だ。 *中央で戦いになれば、9五銀をぼかすことができる。△8六歩を狙って△9六歩と押さえるところか。 44 3四歩打 *キズを消したが、持ち歩が減るマイナス面も。ここでも▲4五歩△同歩▲3五歩△同歩▲7一角△9二飛▲3五角成という狙いはある。 45 9六歩打 *石橋から銀を追う。△9六同銀は▲9七歩。その順は3筋で手にした歩を生かしている。 46 同 銀(95) *それでも△9六同銀だった。引くのでは銀の使い道が難しいと見たか。 47 同 香(99) 48 同 香(91) 49 9七歩打 *香を取り返せば、先手の銀得になる。 *大盤解説会は木村八段が登場。「△9七同香成▲同銀△9八歩かな。やや石橋さん持ちの気がします」 50 5五歩(54) *香を取らせる間に、中央で手を作るつもりだ。 *「この歩は筋です。中倉さんは攻めっ気が強いですね。▲5五同歩なら△5六香▲6八金右△5七歩で、次に△5八角と打てます。▲4七銀は△5六歩▲同銀△5七歩で△3六角の王手飛車を狙います」(木村八段) *残り時間は石橋13分、中倉10分。間もなく15時。 *石橋は腰に手を当てて考えている。 51 6七銀打 *手厚く銀を投入した。着手後石橋は席を立つ。中倉は口元に手を当てて考えている。 *中倉どう攻めをつなぐか。 52 5六歩(55) *「受けたところなので、いじらない方がよかったですね。単に△9七香成▲同銀△9一香と歩切れを突く手がありました」と木村八段。 53 同 銀(67) 54 3五香打 *こちらから。 55 4七銀(36) *隣の▲新藤アマ−△中井戦が終了したようだ。両者は大盤解説場に移動した。 56 2七角打 *▲2八飛にはぼんやり△4九角成だろう。右側から手になれば、壁銀が響きそうだ。 57 2八飛(18) *残り時間は石橋5分、中倉6分。 *△4九角成として、▲9六歩なら△3九馬▲2七飛△3八香成のぼちぼち攻めがある。 58 5四角成(27) *5四に引きつけた。「△4九角成には▲5七角と受ける手がありました。だから5四に成ったのですね」と木村八段。 59 9六歩(97) *待望の一手。これで石橋の銀得。 60 3九香成(35) 61 3七桂(29) 62 8六歩(85) 63 同 歩(87) 64 7六馬(54) *歩を取ったが石橋陣は金銀5枚で厚く、響きが薄そうだ。 65 8七銀(88) *△9八馬を警戒したか。壁形を解消し味のよい一手。 66 6六馬(76) 67 7七金(78) *馬を追いながら金銀を盛り上げる。 68 7五馬(66) *後手を引いたようでも、△8八歩の楽しみがある。 69 7八玉(69) *中途半端に攻めて駒を渡すより、先に陣形を整えたほうがよいとの判断だろう。 70 3一玉(41) *ここで中倉は40分の持ち時間を使い切り、1分の秒読みに入った。 71 7六金(77) *石橋も持ち時間を使い切り、両者1分の秒読みとなった。 72 6四馬(75) 73 6七金(58) *金銀がすべて働きだして、石橋陣は盤石になってきた。 74 2二玉(31) 75 6五銀(56) 76 4二馬(64) *後手玉も堅陣になったが、攻めがない。 *▲6六角△4九成香▲2九飛と成香を責める手もありそうだ。 77 4五歩(46) *いよいよ攻勢に転じる。 78 9八歩打 *必死の手作りでアヤを求める。 79 4四歩(45) 80 同 銀(33) 81 4六香打 82 3三馬(42) 83 2五桂(37) 84 2四馬(33) *▲6六角が急所の筋になりそうだ。 85 4四香(46) 86 同 金(43) 87 5三角打 *「じっくりことこと煮て食べよう、という手ですね。中倉さんには面白くない局面になってきました」と木村八段。 88 4三歩打 89 3三歩打 90 同 桂(21) 91 同 桂成(25) 92 同 馬(24) 93 2五桂打 *おかわり攻撃が厳しい。守備駒をハガすのが寄せの基本。 94 5一馬(33) 95 3三歩打 *厳しい一着。歩の枚数が多いので、攻めに厚みがある。 96 同 金(32) *「石橋さんが着実に一歩一歩進んでいます」と木村八段。 97 同 桂成(25) 98 同 玉(22) *確実に後手陣を薄くした。次はどう迫るか。 99 4六銀(47) *盤上の駒を使っていく。次は▲4五歩だ。 100 5五桂打 *必死の反撃。 101 同 銀(46) *あっさり取った。▲2五桂が痛い。 102 同 金(44) 103 2五桂打 *△2四玉は▲1五銀△同玉▲1六歩と追って詰む。 104 2二玉(33) 105 3一銀打 *「△1二玉には▲4二歩でしょうかね」と木村八段。 106 3二玉(22) *石橋陣には手掛かりがないのがつらいところ。 107 4二歩打 *飛車の利きを止めて▲2二金までの詰めろ。△3一玉には▲3三桂成とかぶせていく。 108 3一玉(32) 109 3三桂成(25) 110 2一銀打 *この一手の受け。歩が1枚あれば▲3二歩△同銀▲2二金で詰むが。 111 5八飛(28) *駒を取りにいった。△5六歩は前述通り取って詰みがある。 *「これは受けなしかな」と木村八段。 112 3二銀打 *「受けましたか。根性がありますね」と木村八段。 113 4一歩成(42) 114 同 玉(31) 115 3一金打 116 5二玉(41) 117 5五飛(58) *▲7一角成までの詰めろ。△3三馬も▲4四角成△5一玉▲5三馬△5一玉▲5二金で詰む。 118 6一玉(52) 119 7一金打 *ここで中倉が「負けました」と頭を下げた。以下△5二玉▲4四角成で詰み。 *勝った石橋は3回目の決勝進出。9月25日に行われる決勝戦で2連覇を懸け、中井六段と戦う。 *決勝に向けての抱負を問われて石橋は「今日は詰みを逃してもらったりほとんど死んでいたわけで…。中井さんは連勝継続中ですが、アウェーの公式戦で頑張っていただいて、ホームは任せてください」と笑わせた。 120 投了 まで119手で先手の勝ち