日本女子プロ将棋協会

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REPORT 2009.07.24

マンデーカップ・観戦記1(本多一郎様)

第26回1dayトーナメント・MONDAYカップ 準決勝 中倉彰子初段-松尾香織初段 
観戦記 本多一郎(MONDAYレッスン生徒) ☆棋譜はこちら 
夏の訪れを知らせるかのように、海の日に行われた「マンデーカップ」は、静かに幕を開けた。
私は準決勝・中倉彰子初段と松尾香織初段の記録係を務めることとなった。両者とも美しい容姿からは想像もできないほど強く、激しい戦いを演じた。
私自身、記録係をやるのは初めて。観戦記を書くのも初めてである。不覚にも対局後の感想戦を詳しく聞きそびれてしまったが、すぐに近くで記録をとっていた私には、両者の苦悩または自信に満ちた指し手が存分に感じられた。
中倉初段は先手で居飛車、後手の松尾初段は中飛車の陣形である。飛車先の歩を交換した先手は左美濃の布陣へ、後手は美濃囲いの布陣を組み上げた。
先に仕掛けたのは後手、46手目の△4四歩であった。
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角の転換を狙った一手ではあったが、これを機に先手が猛烈な攻撃に移った。55手目の▲5五角、61手目の銀のぶつけかたは自信に満ちた指し手だった。
一方、後手は52手目△4一飛、74手目△4三金は、明らかに苦悩を思わせる指し手であった。勝負は、後手の反撃もわずかに及ばず、先手玉は寄らない。
75手目の▲6三成桂は先手が勝利を確信した一手に感じられた。
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今回、記録係を通じて、女流棋士の一手の読みの深さを感じることができました。指導対局にはない真剣勝負の雰囲気。私のこれからの将棋に生かしていきたいと思いました。